「憲法九条の会・生駒」お知らせ2011年11月15日号

・・・(憲法9条に係わる最近の動きから)・・・

・(憲法審査会を強行始動) 10月20日開会の臨時国会冒頭の本会議で、改憲原案の審査権限をもつ憲法審査会の委員選任をが、共産、社民の反対を押し切って、民自公などの賛成多数で強行されました。

民主党は2009年総選挙当時「憲法審査会は始動させない。」と明言して政権の座に着きました。しかし野田政権は国会対策上、これまでの公約を投げ捨てて完全に自民党の路線を引き継ぎました。

・(憲法審査会が初会合)上記強行採決の翌日21日、直ちに憲法審査会の初会合が開かれ、会長に衆院(定数50)は民主党大畠章宏参院(定数45)は自民党小坂憲次の両議員を選出しました。審査会後、小坂会長は記者団に「憲法改正自民党の党是で、なんとしても自主憲法を制定したい。」
しかし、改憲手続き法の強行・憲法審査会の国会設置から4年以上が経ち、これまで委員の選任が進まずにきたこと自体、憲法改定が国民の要求でないことを示しています。

いま憲法を変えることではなく、逆に憲法9条を守り、普天間基地辺野古移転や日米合同軍事訓練など、日米同盟強化を阻止することこそが重要課題です。

・(防衛力増強予算)防衛省は2012年度予算の概算要求として、4兆6906億円(今年度比0.6%増)さらに別枠とされる米軍再編経費などを含めると4兆8033億円を提出しています。大震災の復興財源のためといいながら国民に増税を押しつける一方で、軍事費は「聖域」扱いです。内容は、海外派兵予算が突出しています。保有が4隻と決まっているヘリ護衛艦すべてを大型化し、ヘリ十数機を搭載できるものにし、海外での作戦能力をさらに高めるものです。

在日米軍への「思いやり予算」は今年度より57億円多い1919億円を計上しています。

・(南スーダン派兵決定)政府はアフリカ南スーダンでのPKO陸上自衛隊を派遣すると決定し、一川防衛相は年明けの派遣準備を指示しました。南スーダンは8月の独立以降も、政府軍と武装勢力が戦闘を繰り返しています。戦地への自衛隊派遣はPKO参加5原則に反します。

・(民主党「武器輸出3原則」見直しを確認)兵器の国際共同開発・生産に参入するため、民主党は防衛部門会議、政策調査会役員会で武器輸出を全面的に禁止している「3原則」見直しを決定しました。