「憲法九条の会・生駒」お知らせ 2021年9月19日号

     首相はいなくても、官僚の予算編成は着々とすすむ

 防衛省の来年度概算要求、10年連続で前年度を上回る

  史上最大の軍事予算、5兆4797億円

 コロナ禍の中、救急車が患者の受け入れ病院が見つけられず、病院の医療体制がひっ迫し、入院できずにたらい回しされる人が急増し、自宅で亡くなる人も増える中、「軍事費削って医療に回せ」という国民の声を無視して8月末、防衛省から史上最大の軍事予算が発表されました。

 コロナ対策、病院・保健所の体制、医師・看護師の確保、休業を余儀なくされた業者への経営補償など、多額のコロナ予算が必要なこの時期なのに、巨大な軍事費で何を買うのか?内容を見ると

 ①米国製F35Aステルス戦闘機8機(779億円)の購入で、前年とあわせ12機体制に

 ②護衛艦から発着可能なF35B戦闘機4機(521億円)の購入で、前年とあわせ6機に

 ③最先端技術の軍事研究開発に3257億円(前年比1141億円増)を計上、米軍とともに宇宙にまで軍事拡大しようとしている。

 ④その他多額の武器購入、・・・略

国民がコロナ禍で困っているいま、こんなものを買わねばならないか?

中国の脅威?・・・これまでの自衛隊在日米軍の巨大な軍事力で充分対応している。中国が尖閣を占領する?そんなことをすれば中国と米国等の全面戦争になる、それがどんな結果を招くか、中国指導部がわからないはずはない。

 これまでの政府の、無為無策のコロナ対応で感染爆発と医療崩壊を招いてきたいま、直ちに臨時国会を開いて補正予算その他関連立法を含め、その対応を急ぐべきです。

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2021/9/1付 しんぶん赤旗より

 菅首相の政権投げ出しをうけて、自民党は総裁選(17日告示、29日投開票)の最中ですが、メディアで取り沙汰されているメンバーはいずれも、9年にわたる安倍・菅政治を支えてきた共同責任者であり、これまでの政治の継続になることは確かです。今年4月に行われた広島・長野・北海道の国政3選挙でいずれも自民は野党共同候補に敗北、最近の横浜市長選でも野党候補が勝利、これらは自民党総裁選のあとに続く衆議院解散総選挙でも野党が共同候補を立てて闘うならば、多くの小選挙区自民党に勝利し、国政を大きく変える可能性があります。

 

 

8月に発表された「国際気候変動に関する政府間パネル」(国連IPCC)ーーが警告!!

「現在の地球温暖化の進行は、まもなく人類と全生物の生存の危機を迎える。いま、CO2削減の緊急行動が必要!」

 かってのトランプ政権のように、地球温暖化は存在しない、ウソだ、経済発展こそ重要、と主張して二酸化炭素CO2削減に背を向ける政治家もいたが、今や世界各地で異常気象・豪雨・巨大台風・猛暑・森林火災・干ばつ・海面上昇など、地球温暖化の危機的な状況を迎えていると、「国連のIPCC」が正式に警告、しかもその原因が「人類の活動によるCO2排出の急増にある」と明確に宣言しました。

 

 二酸化炭素CO2は、その内部に温度を蓄積する性質があり、現在地球の大気中に約0.042%存在(1750年工業化以前は約0.028%)するが、人類が火を発見して以来、木材(主成分は炭素)を燃やして熱を利用することが普及、石炭も炭素であり、炭素を燃やせばCO2になる、そして産業革命から世界中で炭鉱が掘られて石炭採掘・石炭燃焼が急増し、それによる蒸気の力で工場の巨大な機械を動かし、蒸気機関車を動かしてきました。石油も主成分は炭素であり、燃やせばCO2を発生する、自動車もディーゼル車もガソリン・軽油が燃えればCO2を発生する。産業革命以来どんなに多くの木材・石炭・石油が燃やされてきたか?(動物は呼吸で空気中の酸素を吸収し、二酸化炭素を出す。植物は逆に二酸化炭素を吸収し酸素を出す(光合成)。1750年以前はこの動植物のバランスがとれていました。しかし人類がCO2を大量発生させて以降、植物はCO2を吸収し切れなくなったために、大気中に増加しました。)

 

 従って今後の対策は木材・石炭・石油を燃やさない社会にすること、そしてそれには社会の根本的変革が必要です。炭鉱は廃止し、石炭石油を燃やす火力発電所は廃止し、電気は原発によるのでなく、太陽光発電風力発電など再生可能エネルギーの開発を急ぐことです。(水力発電はCO2を出さない)

 日本の発電量における再生可能エネルギーの比率は22%(2020年)です。

ドイツ48%、スペイン44%、イギリス43%、米カリフォルニア州53%(2019年)、などから大きく立ち遅れ、中国29%にも劣っています。2030年目標でも、スペイン74%、ドイツ65%、EU全体で57%、カリフォルニア州60%、ニューヨーク州70%、となっていますが、日本は36~38%です。

 

 では具体的にはどうすればいいのか?

 日本ではどこがCO2を多く排出しているか?発電所(石炭・石油・天然ガス等)が39%、工場などの産業が25%、トラック輸送などの運輸24%、自家用車5%、その他などとなっています。自動車もガソリン車は廃止、軽油を燃やすデイーゼル車も廃止、代わりに電気自動車・水素自動車を安価で開発しなければなりません。発電所をはじめ、これらの産業構造を変革するには、巨大な改革が必要です。そのためには、政治が本気になって、つまり必要な法律を国会で審議・成立させて、各業界に実行させることです。これまでの自公政権は大企業・大資本と癒着しているため、こういう革新的な法律を定めることができない。ここは、公約として温暖化阻止を掲げる野党連合政権の登場が不可欠です。温暖化防止は世界の流れです。

 

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画像は気象庁HPより

  

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  ・・・・・・こ れ か ら の 予 定・・・・・・

10月9日(土)憲法守れ生駒駅宣伝(11時から45分間) サイレントスタンデイング

10月19日(火)憲法守れ生駒駅宣伝(11時から45分間)     サイレントスタンデイング 

      第203回「憲法九条の会・生駒」運営委員会
       2021年10月19日(火) 12時~ 場所未定
当会は運営委員を決めていません。当日参加された会員(1日運営委員)で構成しています。
        お時間が許せばご参加賜りたく、ご案内申し上げます。