「憲法九条の会・生駒」お知らせ 2021年8月19日号

 新型コロナウイルス感染(8/5現在)、1日に東京都5千人、全国1,5万人超

   入院は重症患者に限り、重症者以外は原則自宅療養へ、という2日の政府新方針は

 これはもう菅政権の医療放棄だ、在宅死急増か?

  菅首相は、「人流は減っている」「ワクチンの効果は出ている」などと楽観論をふりまく一方、政府関係者でも「危機感が政府と国民で共有できない」と嘆きが出ています。この菅首相の新方針について、与野党とも強く反対し、撤回を要求しました。
  国民の厳しい批判を受けて、厚労省は5日に説明資料を若干修正しました。修正前の方針は、入院は重症患者又は重症化リスクの高い者を重点とし、それ以外の患者は「自宅療養を基本とする」でした。田村厚労相は、重症者の次に症状が重く、酸素投与が必要な中等症の患者も在宅で対応することがありうる、とまで言いました。
  国民から厳しい批判を受けて厚労相は、4日の国会審議で「呼吸管理されている方が入院しないことはありえない」と、若干だが修正しました。
  一番最初の方針は「重症者、中等症患者、重症化リスクのある軽症者・無症状者も原則入院」さらに「コロナ感染なら軽症・無症状者は宿泊療養」(費用は公的負担)としていましたから、この方針からの大幅な後退は否めません。
  結局、菅政権は現実の危機に対応できず、病床・療養施設の確保、医師・看護師の確保、そのために専門家・医療関係者の協力を求める、という医療の大道に立ち返らねばなりません。その意欲も能力もないなら、もう速やかに退陣すべきです。
  憲法25条は 「①すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。 ②国は、すべての生活部面について、社会福祉社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。」 と述べています。 菅首相憲法を本当に知っているか?

 前安倍政権は「団塊の世代」が全員75歳以上になる前に、医療・介護費用を抑えなければ社会保障制度が持続不可能になると主張(実はウソ)、病院数・ベッド数削減を執拗に求め、2019年9月厚労省は「再編・統合が必要」と公立・公的病院など全国424病院のリストを公表、医療関係者から廃院反対の猛烈な批判が上がっています。 かつて大阪市24区すべてにあった保健所が今や大阪市内1ケ所にされた、生駒市の保健所も廃止など、特にコロナ禍の時代、前政権を引き継いだ菅政権の医療・社会保障削減政策の根本的転換が必要です。

 東京都の重症病床使用率は7割を超えている、という危険な状況にあります。下表の最下部の「都基準」と「国基準」に差がありますが、重症者の定義が都と国で異なるためです。都の基準では、人工肺(ECMOエクモ)や人工呼吸器による管理を必要とする患者のみを重症者としているのに対し、国の基準はそれに加え、ICU(集中治療室)とHCU(高度治療室)での管理を必要とする患者を含めて重症者としているためです。菅政権の方針は、中等症患者の入院を制限するもので、肺炎症状の軽い段階でレムデシビルなどの治療薬を早期投与して、重症化を防ぐという方策を妨げるものです。

 


        「感染爆発」を示す東京都の指標 

   

ステージ(感染爆発)の指標 

 8月2日時点東京都速報値 

況  

新規感染者数(1週間、10万人当たり)    25人以上   161,6人
 感染経路不明割合   50%以上    65,7%
 PCR検査陽性率   10%以上    19,8%

 

療養者数(10万人当たり)   30人以上   182,7人
 入院率(すべての感染者のうち入院できる患者の割合)

  25%以下

  12,7%
 重症病床使用率   50%以上  都基準29,1%
 国基準72,2%


       

「岡まさはる記念長崎平和資料館」について

JR長崎駅近くにこの資料館があります。1995年10月設立されました。大きな特徴が3つあります。

①土地・建物・展示計画・展示物作成・・・等々すべて行政や企業の力を一切借りず、運営もボランテイアが行うなど、完全に市民の力で建設されたこと。

②日本の加害責任・補償問題に重点を置いていること。強制連行、強制労働、虐待、酷使、従軍慰安婦朝鮮人被爆者・・・などの真実を正しく伝え、侵略された人々の痛みを知ること、そういう視点から展示は構成されています。

③単なるおしゃべりサロンではなく、学び・集い・行動する場としての資料館であること

 設立者の岡正治さんは、牧師であり、長崎市会議員を3期つとめた平和活動家でした。1960年代、ほとんどの日本人が言及さえしなかった「日本の戦争責任、加害責任」の問題に早くから取り組みました。1994年7月、岡さんが急逝しました。「戦後50年」を前に、戦後補償問題、従軍慰安婦問題などが噴出、日本政府の責任を問う声が国の内外で大きな高まりを見せているときでした。時代の逆戻りを許さず、反戦反核・平和の実現のための道標となるような民衆の資料館を作るため、岡さんと共に活動していた「長崎・在日朝鮮人の人権を守る会」のメンバーが中心となって、資料館をオープンさせました。

 (以下、展示の1例)
 終戦時の長崎には推計46,180人の朝鮮人がいた。「14歳で徴用の赤紙がきて、日本に連行された」と徐(ソ)正雨(ジョンウ)さんはいう。「300人ほどが船で端島に送られた。翌日から炭鉱で働かされた。豆カス8割のめしで毎日のように下痢した。休もうならリンチ受けた。端島軍艦島というより、絶対に逃げられない監獄島」だと。5か月後に長崎市の三菱造船所に移動させられたが、そこで被爆した。爆心地北方で道路整理を命じられたが、見るも無残な死体と、臭いでいっぱいだった。


  ◎みなさんの、「憲法九条の会・生駒」への賛同募金をお願いします。
  「郵便振替口座 00930-9-278631 憲法九条の会・生駒」へお願いします。

 

    ・・・・・・こ れ か ら の 予 定・・・・・・
8月22日(日) 夏のつどい「戦争画にみる大東亜戦争田中彰治郎氏、主催平和委員会、午後1:30図書会館
9月5日(日) 第16回鹿ノ台校区平和のつどい「アフガンの現実・武器でなく命の水を;中村哲医師の偉業」
講演;フリージャーナリスト西谷文和氏、午後1時半~4時、鹿ノ台ふれあいホール、400円
9月9日(木) 憲法守れ生駒駅宣伝(11時から45分間) サイレントスタンデイング
9月19日(日) 憲法守れ生駒駅宣伝(11時から45分間)  つづいて「九条の会」運営委員会(下記)

 

      第202回「憲法九条の会・生駒」運営委員会
       2021年9月19日(日) 12時~ たけまる研修4
当会は運営委員を決めていません。当日参加された会員(1日運営委員)で構成しています。
        お時間が許せばご参加賜りたく、ご案内申し上げます。