「憲法九条の会・生駒」お知らせ2012年12月25日号

 

 

 ・・・(憲法9条に係わる最近の動きから)・・・

 

改憲国防軍を選挙公約にした自民党は本当に“圧勝”したか?

  12月16日の衆院選挙で、自民党は294議席公明党は31議席、計325議席となり、衆院定数480の3分の2を超えて、自公連合は「圧勝」したと報じられています。
 だが、国民は本当に自公連合に圧倒的な支持を与えたのでしょうか? 前回の2009年衆院選では、自民党比例区得票数は1881万票だったが、今回は1662万票で、219万票も減少しました。一方公明党は、2009年の805万票が、今回は712万票で、これも94万票の減少となりました。
 即ち、2009年に自公政権が敗北して民主党に政権移譲したときよりも、今回のほうが得票数を減らしているのであり、どうしてこれが自公連合の「圧勝」と言えるだろうか? しかも今回の比例区得票率は、自民27.6%、公明11.8%に過ぎません。
 にもかかわらず、議席数で自公が衆議院定数の3分の2以上を占めたのは、小選挙区制(1位のみ当選、他はすべて落選)というものがいかに民意を反映しない虚構の選挙制度か、を物語っています。自民党は、改憲国防軍創設を公約としたが、国民は決してこれを信任したのではありません。しかし、虚構であっても制度上彼らは多数派を手に入れ、憲法が改悪される危険が現実のものとなりつつあります。

 自民党改憲草案の内容
 改めて、今年4月に自民党が発表した改憲草案を見ると、その主な点は

 ①平和主義、基本的人権地方自治、国際主義など、第二次世界大戦の反省の上に立ち、戦後民主主義の原点をうたう現行憲法の前文は全面削除

戦争放棄の第9条を骨抜きにする、自衛隊国防軍と衣替えして海外展開できる軍隊へ変身させる

③国民の権利に制限を加え、基本的人権の理念をうたう97条は全文削除、衣替えする

  これらは現在の憲法の基本部分を根こそぎひっくり返す内容です。これは全面改悪といえる方向です。例えば97条については、11条の「この憲法が国民に保障する基本的人権は、侵すことのできない永久の権利として、現在及び将来の国民に与えられる」とあいまって、基本的人権を侵すような憲法改正は禁止する規定と理解されている条項です。自民党改正案は、同条項を丸ごと削除しています。そして、国民の権利、義務については、「公益及び公の秩序に反しない」という前提をつける国家主義を貫いています。

 総選挙、中国・韓国の反応、憲法改悪に警戒感

  中国の新京報は「戻ってきた右翼・安倍晋三。彼の政策・主張が人々を憂慮させている」、韓国の環球時報は「タカ派の安倍が再び日本の実権を握る。60年以上施行されてきた日本の平和憲法が、かつてない挑戦にさらされている。」と報じました。

  韓国公営放送KBSは、「自公両党で3分の2以上の議席を獲得したことで、平和憲法の改訂案の発議も可能になった。改憲による国防軍を設置し、領土問題や歴史問題で対外的な強硬姿勢をとれば、周辺国との摩擦は避けられない。」との懸念を示しました。

 

 ●生駒・葛城九条の会交流会が、12月18日開かれました。

 

 ・・・・・・・ こ れ か ら の 予 定  ・・・・・・・・

 ・1月14日(月祝)11~12時 6・9行動 核廃絶署名 生駒駅

 

第100回運営委員会

 2013年1月16日(水) 14:30~17:00  たけまるホール(旧中央公民館)和室C

 あと17:30より新年会(於Caf Cafua 生駒駅前クリニックの北隣)

 当会は運営委員を決めていません。

当日参加された会員(一日運営委員)で構成しています。

 お時間が許せばご参加賜りたく、ご案内申し上げます。