2009/12/13 「九条の会」近畿ブロック交流集会

12月13日「九条の会」近畿ブロック交流集会に700人
全体会講演で、渡辺治一橋大学大学院教授(九条の会・事務局)は、改憲反対の世論を拡げてきた運動の意義を確認するとともに、鳩山政権下での解釈改憲の危険性を指摘、
「九条を生かす活動を強め、改憲の動きを止めよう」と訴えました。

 九条の会」近畿ブロック交流集会(感想文)


<近畿ブロック交流集会に参加して>  
憲法九条の会・鹿ノ台校区 崎本 冶三郎
憲法九条の会の近畿ブロック交流集会。当日の参加者の多いのにびっくり。

渡辺治氏の講演から多くの事を学びました。
(1) 九条の会は鋭い運動ではない。大きな輪をつくり、無理をしない。一致点を大切にしてがんばる運動であるという視点に納得。
(2) 「九条の会」の三つの特徴
  ヽ弯靴僚祥茲離錺から出て、保守の人達もまき込んだ「戦争はダメ」という一致点での幅広い運動であること。
◆\鏝綣匆餘親阿涼罎濃呂瓩特羚眷が主力となった運動であること。

(当日もその年代の参加者がほとんど)
 個人のイニシアティブ重視のネットワーク型の運動であること。
      この三点でも納得。
(3) 「九条の会」今後の課題
    仝柔権下での「解釈改憲」の動きに、学習と機敏な対応。
   ◆ 峽竫,鮗蕕襦廚ら生活の中に憲法を生かす運動。
  若い世代への呼びかけ。
(4) 大きな輪をつくるために。
網目のような校区ごとの九条の会の役割は大切。講演後の各地の九条の会から出た経験交流からも学びました。
有意義な一日でした。

<わかりやすい目標> 谷山 清
その1 午前の全体会で渡辺治さんの講演のあと、近畿各府県より一人ずつ代表が地域九条の会の取り組みを報告されましたが、その中で奈良を代表して「橿原9条の会」の大槻烈さんは、基本方針として「5・5・5運動」(ニュース5回、ワッペンつくり5000人、署名5万人)を目ざしていると、わかりやすく工夫のある方針を話されました。
その2 午後「東北アジア・世界の平和と憲法九条」の分科会に参加しましたが、講師の梅林宏道さんは「北東アジアの非核兵器地帯をつくる」という自分の提案をして、「3+3案」を出されました。
   この意味は「3つの非核国」(日本と韓国と北朝鮮)と、「3つの核兵器国」(中国とロシアとアメリカ)が交渉によって協力する体制をつくるという、わかりやすく工夫のある話をされ、なるほどとおもいました。

九条の会の新しい課題は> 丸山 楠雄
大学街を久しぶりに歩いた。私たちの頃は、本屋、麻雀屋、飲食店、玉突き、などがあったが風情は時代の変化か? 変わっていた。
  渡辺治氏の講演「民主党政権改憲の行方~九条の会の新しい課題を探る」を聞きたくて参加した。2010年の5月には「改憲手続き法」が国会で審議される。私たちの運動が益々重要と先生の話で確認した。
民主党内では「日米軍事同盟維持、将来は改憲」で一致しているので、外からの運動無くして民主党の変化は無いと言われた。しかし、今、改憲と言えないのは、護憲派の力があるからとも分析された。
  その他大きな流れを聞き、また、分散会で他の9条の会とも経験交流した。学習したことを、私たちの会の今後の運動に活かして、さらに一歩前進していきたい。

核の傘に依存しない第3の選択肢で、九条の傘を世界に>多田 元子
分科会「東北アジア・世界の平和と憲法9条」(NPO法人「ピース・デポ」の梅林宏道さん)は、レジュメとスライドによる判りやすい解説でした。

オバマ大統領がノーベル賞授賞式で、イラクからアフガンに侵攻を移したことの正当性を知らしめるためなのか、「戦争の選択肢も解決の方法としてやむをえない」との発言に、やっぱりと思うと同時に何故、今、この時に、とがっかりしました。

「大胆なビジョン-核兵器のない世界-なくしては、これらの行動が正しいことも、緊急であることも理解されないであろう。逆に行動なくして、このビジョンは、現実的であることも、実現可能であるとも思われないことであろう」

核兵器のない世界へ」のオバマ発言の基になったのは、シュルツ・ペリー・キッシンジャー・ナンの提言(2007年1月4日、ウォール・ストリート・ジャーナル)だと言われています。

日本が核の傘からいつまでたっても脱却できないのは、日米安保条約を締結しているから、近い将来には安保条約を廃棄し、友好条約を結ぶことが一番だと感じました。

また北朝鮮脅威論、アメリカの核の傘6カ国協議や、地球上に非核地帯を張り巡らすことにも触れられ、「核兵器のない世界へ」来年5月に開かれるNPT会議の成功に向けて、署名行動など、一人ひとりが何が出来るかを考え、草の根の活動を拡げていくことが近道の第一歩になると思いました。