5/5 小森陽一憲法講演会から

  9条守れは国民の声  

 

九条の会・奈良、奈良市九条の会憲法九条の会・生駒、九条の会・やまと郡山は、合同で5月5日、奈良県文化会館で、小森陽一・全国九条の会事務局長(東京大学大学院教授)を招いて、憲法講演会を開き、320人が参加しました。 

 

小森氏は、「鳩山民主党政権憲法九条のゆくえ」と題して講演、いまの憲法九条をめぐる特徴的な争点を挙げました。  

 

戦後、自民党が国民に様々な悪政を押し付けてきたが、国民は憲法を武器に、これと闘ってきた。つまり、日米安保体制と憲法体制の衝突・闘いの歴史だ。そのホットな現場が、普天間基地問題。これは今や、移転かどうか、ではなく、基地の存在そのものが問題となっている。沖縄や徳之島では、党派を超えて基地拒否、つまり安保体制そのものにノーを突きつけている。 

 

また、ベトナム、アフガン、イラクへの米軍の出動は、日本の基地からも繰り返し行われたが、果たして“日本に平和をもたらす抑止力”なのか、が問われている。鳩山首相は「米軍は抑止力だから基地は必要」というが、何万人ものイラク人を殺害した米英等のイラク侵略戦争に日本の基地を提供し、米国の世界戦略に追随することが、日本にとっての抑止力なのか!!! 自衛隊の海外派遣と連動させる、小沢一郎解釈改憲との闘いも、ますます重要となっている。 

 

小泉政権郵政民営化、安倍政権の教育基本法改悪・国民投票法の強行などは、日米安保条約が、軍事同盟であると同時に、米国資本に従属的な経済同盟でもあることを示した。 しかし、各種世論調査で、憲法改正に反対する声が増えていることは、全国の九条の会の草の根の運動の力だ。小学区単位で、九条の会を作り、運動をいっそう広げよう、と結びました。

 

 講演後のトークの中で、生駒市の谷山清先生は、核廃絶署名の生駒市目標12000筆のうち、自分はその1割の1200筆を目標にした。6つの小学校、4つの病院はじめ、多くの友人たち、教え子たちに署名を訴え、4月末現在で2140筆を集められた、と報告して、会場から大きな拍手を浴びました。           (2010年5月5日)