「憲法九条の会・生駒」2010年9月22日号 お知らせ

(最近の、普天間核兵器、安保、改憲など、憲法九条に係わる内外の動きを掲載)

 

(安保防衛懇)8月27日、政府の「新たな時代の安全保障と防衛力に関する懇談会」(安保防衛懇)が、新防衛計画の大綱の年内策定に向けた報告書を菅首相に提出しました。内容は、憲法が禁じる集団的自衛権の行使を求め、武器輸出三原則・非核三原則PKO参加五原則の武器使用基準の見直しを主張し、日米軍事同盟と核抑止力へのさらなる依存、自衛隊の海外派兵拡大と質的転換のため、憲法上の“歯止め”を全面的に取り払う方向性を示しています。

 

(VとIの両論併記)8月31日、政府は、普天間基地の移転先として、名護市辺野古沿岸部に建設する新基地に関する日米専門家会合の報告書を発表しました。内容は、滑走路がV字型2本設置の「現行案」と、I字型の1本案の両論を併記、前者では160haが埋め立てられ、「東側の海岸は消滅し、いくつかの動植物の生息環境が失われる」とし、後者でも120haが埋め立てられ「動植物生息地への影響は未詳」としています。稲嶺市長は、VでもIでも辺野古に基地はいらない、としています。

 

(米軍イラク撤退?)8月31日、オバマ米大統領が「イラクでの戦闘任務終結」と「今後米軍をアフガニスタンでの戦争に集中」と表明しました。しかし、イラクにはまだ5万人の米軍と数万人の民間軍事会社の要員が残っていること、今後在日米軍自衛隊アフガニスタンにどのように係わっていくのか、を注視する必要があります。

 

(米兵わいせつ事件)9月1日、米海兵隊員が8月に那覇市内で起こしたわいせつ事件について、沖縄県議会は全会一致で、米への抗議決議、首相や関係大臣への意見書を可決しました。米兵による犯罪は、復帰から昨年末までで5634件に及びます。決議・意見書は、「事件の続発に対し、激しい憤りを禁じ得ない」としたうえで、被害者への謝罪と完全な補償、日米地位協定の抜本的見直しと基地の整理・縮小を求めています。

 

(岩国に米軍住宅建設)9月3日、政府は、山口県岩国市の愛宕山に米軍住宅の建設を決定し、山口県と岩国市に伝達しました。愛宕山はまったく米軍岩国基地の外にあり、もともと「愛宕山新住宅市街地開発事業」の工事で削られていて、現在約60haの平地です。削られた土砂は、岩国基地の滑走路「沖合移設」に使われました。その後、県は赤字を理由にこの市街地開発事業を中止し、政府は今年度予算に、この跡地買い取り予算を計上、今回米軍のための住宅建設を決定しました。

 

座り込みに参加している井原前岩国市長は「米軍住宅建設は、県や市が米軍基地の拡張・強化に加担することだ。いったん建設されると、そこは治外法権となり、市民の手が及ばなくなる。我々は決して跡地を売らせない。絶対に米軍施設を作らせない。」と決意表明。

 

(米軍家族向け小学校建設)9月3日、米軍池子住宅地区(神奈川県逗子市と横浜市)に、米軍家族向けの小学校を建設するため、建設予定地に掘削機械が搬入されました。工事は、高さ3m、長さ238mの柵、ネットフェンスなどを設置するもので、「小学校の建設は、永久に米軍基地を存続させるもの」として、米軍住宅ゲート前で抗議行動が行われました。

 

(原潜が横須賀入港)9月3日、バージニア級攻撃型原子力潜水艦「ハワイ」が、横須賀基地に入港しました。これは米海軍最新鋭の攻撃型で、巡航ミサイル・トマホークを搭載、海軍特殊部隊を上陸させる任務も担い、日本入港は初めて。米海軍横須賀基地の強化を如実に示すもので、核兵器搭載の疑いもあり、今後数カ月は西太平洋に展開する、と米海軍は説明しています。

 

辺野古に新構造物)9月8日、米海兵隊が、名護市辺野古キャンプ・シュワブと隣接する辺野古漁港の浜の境界線の有刺鉄線を撤去し、新たな構造物の設置を計画していることが判明しました。これは数年前から計画され、来年の早い時期に着工予定、日本政府と調整してきたと言います。現在の有刺鉄線には、基地に反対する住民、本土、海外からのリボンやメッセージが書き込まれた布などが結ばれています。これを撤去し、新構造物を設置することは、テント村座り込みなどの住民運動を敵視し、あくまで基地建設強行の意図を示すものです。

 

こ れ か ら の 予 定

11月20日(土)生駒台小校区と俵口小校区の九条の会が、合同で平和のつどい、
於俵口公民館  シアター生駒の演劇と西教寺藤本住職のお話し
   「続く」