憲法九条の会・生駒」お知らせ 2019年9月9日号(部内資料)


・・・(憲法9条に係わる最近の動きから)・・・

 

 



来年度軍事費、史上最高の5兆3千億円概算要求

 防衛省は2020年度軍事費の概算要求を決定しました。総額は5兆3223億円と過去最大になりました。しかも、沖縄関係経費や米軍関係経費は、金額を明示しない「事項要求」としています。これらは、今年度と同水準で計上されれば、5兆5千億円台になります。
 海上自衛隊のヘリコプター搭載型の護衛艦「いずも」を、戦闘機が発着できる空母にするため、甲板の耐熱強化工事を行う費用として31億円。米国製最新鋭ステルス戦闘機F35B(1機141億円。欠陥多くて米軍も使わない)を42機、F35Aは105機購入する予定で、合計147機体制は世界最大(その総額は2兆円以上、という爆買い)
 さらに、ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」導入の関連経費122億円を計上していますが、秋田県山口県では配備反対の世論は高まり、7月の参院選1人区で秋田は配備反対を訴えた野党統一候補が勝利しました。
  これらは、従来日本の自衛隊は「専守防衛」と言っていたのを、完全に憲法違反の敵基地先制攻撃能力保有・強化を本格的に進めるものです。空母となった「いずも」は米軍機の発着や給油も想定し、自衛隊・米軍が一体となって他国への爆撃を想定しています。(ステルス戦闘機はレーダーにかからないため、敵基地深く侵入できる)



●「あいちトリエンナーレ」問題は、日本の民主主義の脆弱さを示す

  「日本は検閲国家か!?」そんな怒りの声があがっています。あいちトリエンナーレは、2010年から3年ごとに開催されている国内最大級の国際芸術祭です。愛知県美術館で8月1日に開幕した芸術祭の企画展の1つ「表現の不自由展・その後」が、開会わずか3日で中止に追い込まれました。憲法21条の保障する「表現の自由が侵害された、日本の民主主義の極めて深刻な事態です。
 日本軍「慰安婦」を題材にした少女像、昭和天皇の映像作品などの展示が公表されると、テロ予告や脅迫を含むFAXや電話が、実行委員会や愛知県庁に殺到し、県知事は展示を打ち切りました。  もともと「表現の不自由展」開催の趣旨は、慰安婦問題、天皇と戦争、植民地支配、憲法9条、政権批判など、近年公共の文化施設で「タブー」とされたテーマの作品が、いかにして排除されたか、その不許可の理由と共に展示したもので、「言論・表現の自由の重要性を訴える」はずだった、こういう展示まで脅迫で中止になるという事態は、「言論・出版・その他いっさいの表現の自由は保障する。そして検閲はしてはならない。」という憲法21条の重要性を、改めて認識し、強調しなければならない事態です。
 同展をめぐって、河村たかし名古屋市長は8月2日、少女像について「日本の国民の心を踏みにじるものだ」と、撤去を求める抗議文を大村知事へ送付、松井一郎大阪市長からも、この展示は問題だと指摘されたことを明らかにしました。また、菅官房長官文化庁による芸術祭への補助金について、「事実関係を確認・精査して適切に対応したい」と、圧力ともとれる発言をしました。
  今回の事態に、日本ペンクラブや芸術団体が次々と抗議の声をあげています。表現の自由を守り、日本を「検閲国家」にしないために力をあわせましょう


●こじれる日韓関係、非難の応酬やめ、冷静な話し合いのテーブルに

  発端は、昨年10月の韓国大法院判決で、「戦争中徴用工として日本で強制労働させられた、として韓国人4人が新日鉄住金に損害賠償を求めた裁判で、新日鉄に賠償を命ずる判決」が出され、日本政府が「1965年の日韓請求権協定で解決済みなのに、この判決はとんでもないことだ」として、韓国に対する経済制裁に乗り出したことです。こういう場合、国家間の協定があっても、個人の請求権は消滅していない、というのが、これまで日韓両国政府及び両国の最高裁が認めてきたことです。
 実際、中国の強制連行被害者が西松建設を相手におこした裁判で、日本の最高裁は2009年に和解を成立させ、西松建設は謝罪し和解金が支払われました。政府は民間のこととして、一切口を挟みませんでした。
 日本政府は「1965年の日韓基本条約、請求権協定ですべて解決済み」を繰り返しますが、「徴用工」や「慰安婦」を含め、戦争中の植民地支配の不当性を一切認めず、むしろ「日本の朝鮮統治は朝鮮人に恩恵をもたらした。謝罪や反省の必要は全くない」と居直り、今なお韓国の人々の感情を傷つけています。日本の元国連大使・弁護士・大学教授ら78人は声明「韓国は敵な のか?」を7月25日に発表、日本は過去の侵略と植民地支配の不当性を認め、真摯な反省と謝罪を基礎に、冷静な話し合いを始めよ、と訴えています。


●8月9日、西教寺で全戦没者追悼法要・平和のつどい

  谷田町の西教寺で全戦没者追悼法要・平和のつどいが開催され、檀家のみなさんと共に、憲法9条の会生駒から約10名が参加しました。住職の藤本信隆さんは「安倍9条改憲No!3000万署名」の生駒在住呼びかけ人44名のうちの1人であり、また「念仏者9条の会奈良」の代表です。「核兵器廃絶署名」への協力も訴えられました。
  平和の鐘が9つ打たれたあと、「NPO法人・いこま国際交流協会顧問」の金潤哲さんが講演され、平和の大切さ、多文化共生への様々な取り組み、今こそ日韓交流の重要性など、ご自分の生い立ちも含め感動的なお話しをされました。
    なお「安倍9条改憲NO!3000万署名」の全国集計は、8月25日現在1780万筆に達しています。


●8月5日、臨時教育委員会で来年度教科書採択

 市役所会議室、傍聴は約15名。 傍聴人に配布されたもののうち
①  図書館での教科書展示会で、市民から出されたアンケートのコピー(11人分、原文のまま)
②  小学校の全教科・全科目の、発行されている全教科書名(60冊)と、その1つ1つに生駒市における評価・意見が書かれた膨大な資料で、30ページ以上。
 上記①②が傍聴人に配布されたのは初めてのことで、今年の前進面として評価できます。

 注目された2点は、①社会科で政権への忖度が目立つ「東京書籍」 ②道徳で文科省的価値観を押し付ける「教育出版」や「廣済堂あかつき」ですが、いずれも採択されませんでした。東京書籍6年用は「新聞記事を読もう」の中で、安倍首相の写真入りで「改憲議論を呼びかけ」の新聞記事を載せています。
 なお、中学校教科書は、全科目今年度現行使用のものを継続して採用となりました。問題の多い「育鵬社」や「教育出版」は採用されませんでした。


◎みなさんの、「憲法九条の会・生駒」への賛同募金をお待ちしております。       
「郵便振替口座 00930-9-278631 憲法九条の会・生駒」へお願いします。



・・・・・・こ れ か ら の 予 定・・・・・・

 

9月3(火) 2つの署名(11~12時 生駒駅)スタンデイングと署名

9月6(金) 映画上映「華氏119」(10:30、14:30、18:00郡山城ホール)
      トランプのからくりを暴露、マイケルムーア監督

9月9(月) 2つの署名(11~12時 生駒駅

 

注 意

9月19(木) 戦争法強行採決4周年、緊急に近鉄奈良駅で署名(午後5:30~6:00)と集会(午後6-7時)です。 いつもの生駒駅ロングランはありません。この参加予定者は夕方5時半からの奈良駅行動にご参加ください。 

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10月3(木) 2つの署名(午後2~3時 生駒駅)、スタンデイングと署名
     ・・・・時間に注意してください。

 

10月9(水) 2つの署名(11~12時 生駒駅

10月13(日) 鹿ノ台校区9条の会平和のつどい(13:30~ 鹿ノ台ふれあいホール  宮尾耕二弁護士)

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10月19(土) 2つの署名(午後2~5時 生駒駅)、3時間ロングラン 

 

 

 

     第180回 「憲法九条の会・生駒」運営委員会
       2019年10月1日(火) 午前10:00~12:00  於ゆうほ~
 当会は運営委員を決めていません。当日参加された会員(1日運営委員)で構成しています。
        お時間が許せばご参加賜りたく、ご案内申し上げます。